
リレーブログ【第871号】
新年度を迎えたいま考えること《我々「大人」たちが進むべき道》
【2012年 4月11日(水)】
春の嵐に負けずに咲き誇る桜の花が、新たな舞台へと進んでいく人々を祝福しているかのように見えた。
新年度を迎えるにあたり、美術家の森村泰昌氏の言葉から、今我々「大人」たちが進むべき道について考えたい。
毎回最後に記している名言を今回は敢えて冒頭に記させていただく。
『大人とは、やがて訪れるであろう死を意識することで自分の為すべき使命を知る存在のことである。権威を振りかざし威圧することは何の関係もない』“森村泰昌”
「大人」が知るべき使命とは、次世代へと繋がる社会を作っていくことではないか。
過去を受け止め、伝承し、しかし未来に自らの問題を残さないよう努めることではないか。
しかし実際には、権威を振りかざし、あるいは自らの保身を第一に行動してしまう。
そんな人が少なくないのが、現状だろう。
必要なのは「覚悟」なのだと思う。
それは、目的のために犠牲を許す覚悟ではない。
未来のために、自らを省みない「覚悟」である。
精緻で、かつ他人を納得させるだけの心ある言葉…「覚悟」のある言葉。
そんな言葉を、政治を含めた現代社会で、どれだけの「大人」が使っているだろうか。
私たちが「大人」で在ることができるよう、今一度、考える必要があると思っている。
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